先日、治療のために10日ほど入院してきました。久しぶりの入院でしたが、改めて患者側の体験をして、感じることや思うことが色々ありました。
看護師なので概ね分かっているのですが、大きな検査や治療となるととても緊張してしまいます。麻酔が嫌だなあ・・・治療が痛そうだなあ・・・と不安でいっぱいでした。また、病棟の看護師さんがいい人だといいなぁ、と願ったりしながら入院しました。
治療は無事に終わり食事も摂れるようになって、入院中の点滴がこれで終了という時に、それは起きました。私の点滴を抜きに来てくれた看護師さんが、私の点滴を抜いた所にアルコール綿をあてて、それにテープを貼りました。でもそのテープは、看護師さんの腕にピッタリ貼ってあったもので、彼はそのテープを剥がして、私の腕のアルコール綿に貼りました。あっという間の出来事で、看護師さんもすぐに退室したので、この事についてはそれ以上にもそれ以下でもないのですが、少しもやもやした気持ちが残りました。
そんなことは小さな事だと言われたら、確かに小さな事かもしれません。でも患者である私は、そのやり方はやめてほしかったなあ、と感じていました。この経験を通して、小さな事が相手に違和感や不快感を感じさせてしまうのだと、改めて思いました。全ての患者さん・利用者さんに対して、100%完璧な対応は難しいかもしれません。でも、私達看護師は対象の身近な存在であり、また入院中は対象を取り巻く環境の1つとして存在しています。それは、患者さんにとって影響を与えてやすい、ということを意味しています。それを常に意識し、自分の発言や行動に対して十分気を配ることが大切であると、強く感じました。
入院中は、色々なスタッフの皆さんによって、安心して治療を受けることができました。今はこうして元気になり、仕事に邁進することができています。時には、患者さんの立場になることは、看護師にとって大切な経験です。元気でいたいですが、元気でいられない経験も看護師としての成長の糧にして、看護をしていこうと思います。